デリバティブ取引ボットを利用する場合のトレーリングアップとトレーリングダウンの仕組み
2025-11-10 19:28:23デリバティブ取引ボットのトレーリングアップ機能およびトレーリングダウン機能を利用すると、市場価格の変動に応じて、取引価格の範囲を自動的に上下へ移動させることができます。この機能を活用することで、価格変動に柔軟に対応でき、従来のグリッド取引で見られた大きな制約を回避することが可能です。従来のグリッド取引では、あらかじめ設定した価格範囲を市場価格が超えると、利益が大きく減少するケースが多くありました。しかし、この機能を利用すれば、当初設定したグリッド範囲を価格が超えた場合でも、継続して利益を積み重ねることができます。
仕組み
トレーリングアップ/ダウンが無効の場合
市場価格が上限価格を上回る、または下限価格を下回ると、ボットは市場価格が設定範囲内に戻るまで新規注文の発注を一時停止します。
トレーリングアップ/ダウンを有効にした場合
中立モード

市場価格が上昇して上限価格に達する、またはそれを上回った場合、トレーリングアップ機能によりボットは最も低い価格の買い注文をキャンセルし、1つ前の上限価格より1グリッド上の価格で新たに売り注文を発注します。その後も価格が上昇を続ける場合、ボットは価格範囲を1グリッドずつ上方に移動し続け、上昇トレンドに追随します。
一方、市場価格が下落して下限価格に達する、またはそれを下回った場合、トレーリングダウン機能によりボットは最も高い価格の売り注文をキャンセルし、1つ前の下限価格より1グリッド下の価格で新たに買い注文を発注します。価格がさらに下落を続ける場合、ボットは価格範囲を1グリッドずつ下方に移動し続け、下降トレンドに柔軟に対応します。
例:
設定内容を以下の条件で見てみましょう(価格の単位はすべて1,000米ドルです):
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方向:中立
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モード:等差
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下限価格:25
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上限価格:30
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市場価格:26.5
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グリッド数:5
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値幅:1
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トレーリングアップ停止価格:32.5
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トレーリングダウン停止価格:23.5
トレーリングアップおよびトレーリングダウンを有効にすることで、ボットは市場の動きに基づき、リアルタイムで取引価格の範囲を自動的に上下に調整します。
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T0 = 26.5 |
T1 [30, 31) |
T2 [31, 32) |
T3 (29, 30] |
T4 (28, 29] |
T5 (26, 27] |
T6 (25, 26] |
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32 |
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売り |
売り |
売り |
|
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|
31 |
|
売り |
売り |
売り |
売り |
| |
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30 |
売り |
買い |
売り |
売り |
売り | ||
|
29 |
売り |
買い |
買い |
買い |
売り |
売り | |
|
28 |
売り |
買い |
買い |
買い |
買い |
売り |
売り |
|
27 |
買い |
買い |
買い |
買い |
売り | ||
|
26 |
買い |
買い |
|
|
|
買い | |
|
25 |
買い |
|
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|
|
|
買い |
-
T0:ボットが、市場価格を下回る買い注文と、市場価格を上回る売り注文をそれぞれ発注します。ボットはこれらの注文を、値幅に基づいて価格範囲全体に均等に配分します。
-
T1:市場価格が30(上限価格)に達するかまたはそれを上回った場合は、ボットが価格範囲を1グリッド上方に移動します。また、最も低い価格の買い注文だった25の買い注文をキャンセルし、31(移動前の上限価格 + 値幅)の売り注文を新規に発注します。新しい価格範囲は26~31となります。
-
T2:価格が31(上限価格)を超えて上昇を続けた場合は、ボットが価格範囲を再度上方に移動し、新しい価格範囲は27~32となります。この例では、価格範囲が上方に2回移動することになります。ただし、価格がさらに上昇を続けても、トレーリングアップの停止価格が32.5に設定されているため、ボットが価格範囲を28~33に上方移動することはありません。
-
T3およびT4:ボットは通常どおり、市場価格を上回る売り注文と市場価格を下回る買い注文の発注を続けます。価格が27~32の範囲内にあるためグリッドの移動は発生しません。
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T5:市場価格が27(下限価格)に達するかまたはそれを下回った場合は、ボットが価格範囲を1グリッド下方に移動します。また、最も高い価格の売り注文だった32の売り注文をキャンセルし、26(移動前の下限価格 - 値幅)の買い注文を新規に発注します。新しい価格範囲は26~31となります。
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T6:価格がさらに下落して26(下限価格)に達するかまたはそれを下回った場合は、ボットが価格範囲を再度下方に移動し、新しい価格範囲は25~30となります。この例では、価格範囲が下方に2回移動することになります。価格がさらに下落を続けると、ボットは価格範囲を24~29に変更しますが、トレーリングダウンの停止価格が23.5に設定されているため、ボットが価格範囲をさらに下方移動して23~28に変更することはありません。
ロングモード

市場価格が上昇してトリガー価格に達する、またはそれを上回った場合、トレーリングアップ機能によってボットは価格範囲を1グリッド上方に移動します。この際、最も低い価格の買い注文はキャンセルされ、移動前の上限価格で新たに買い注文が発注されます。なお、トリガー価格とは次のように定義されます:
-
等差モードの場合:「上限価格 + 値幅」
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等比モードの場合:「上限価格 × (1 + 割合間隔)」
市場価格の上昇が続くと、ボットは価格範囲を1グリッドずつ上方に移動し続け、上昇トレンドのモメンタムにスムーズに追随できるようになります。
市場価格が下落して価格範囲の下限に達する、またはそれを下回り、さらに最も低い価格の買い注文が約定した場合、トレーリングアップ機能によりボットは価格範囲を1グリッド下方に移動します。そして、移動前の下限価格より1グリッド下の価格で新たに買い注文を発注します。一方で、移動前の上限価格で発注された売り注文はキャンセルされません。この売り注文はクローズオンリー注文(ポジションの手仕舞いのみを目的とした注文)であり、資金の移動を伴わないためです。価格の下落が続くと、ボットは価格範囲を1グリッドずつ下方に移動し続け、市場の下降トレンドにも柔軟に追随できるようになります。
例
例を挙げながらその過程を見ていきましょう。価格の単位はすべて1,000米ドルです。
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方向:ロング
-
モード:等差
-
下限価格:25
-
上限価格:32
-
市場価格:26.5
-
グリッド数:7
-
値幅:1位
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トレーリングアップ停止価格:35.5
-
トレーリングダウン停止価格:24.5
トレーリングアップとトレーリングダウンを有効にすると、ボットが市場の動きに基づいてリアルタイムで取引価格の範囲を自動的に移動します。
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T0 = 26.5 |
T1 [33, 34) |
T2 [34, 35) |
T3 [35, 36) |
T4 (27, 28] |
T5 (26, 27] |
T6 ≥ 34 |
T7 ≥ 35 | |
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35 | ||||||||
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34 |
買い |
売り |
買い | |||||
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33 |
買い |
買い |
売り |
売り |
買い |
買い | ||
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32 |
売り |
買い |
買い |
買い |
売り |
売り |
買い |
買い |
|
31 |
売り |
買い |
買い |
買い |
売り |
売り |
買い |
買い |
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30 |
売り |
買い |
買い |
買い |
売り |
売り |
買い |
買い |
|
29 |
売り |
買い |
買い |
買い |
売り |
売り |
買い |
買い |
|
28 |
売り |
買い |
買い |
買い |
売り |
買い |
買い | |
|
27 |
買い |
買い |
買い |
買い | ||||
|
26 |
買い |
買い |
買い | |||||
|
25 |
買い |
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T0:ボットが、市場価格を下回る買い注文と、市場価格を上回る売り注文をそれぞれ発注します。ボットはこれらの注文を、値幅に基づいて価格範囲全体に均等に配分します。
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T1:価格が33(移動前の上限価格 + 値幅)に達するかまたはそれを上回った場合場合は、ボットが価格範囲を1グリッド上方に移動します。また、最も低い価格の買い注文だった25の買い注文をキャンセルし、32(移動前の上限価格)の買い注文を新規に発注します。新しい価格範囲は26~33となります。
-
T2:価格がさらに下落して34(移動前の上限価格 + 値幅)に達するかまたはそれを上回った場合は、ボットが価格範囲を再度上方に移動し、新しい価格範囲は27~34となります。
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T3:価格が35(移動前の上限価格 + 値幅)を超えて上昇を続けた場合は、ボットが価格範囲を再度上方に移動し、新しい価格範囲は28~35となります。この例では、価格範囲が上方に3回移動することになります。ただし、価格がさらに上昇を続けても、トレーリングアップの停止価格が35.5に設定されているため、ボットが価格範囲を29~36に上方移動することはありません。
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T4:市場価格が下落して28(下限価格)に達するかまたはそれを下回った場合は、最も低い価格の買い注文が約定します。ボットは価格範囲を1グリッド下方に移動し、27(移動前の下限価格 - 値幅)で買い注文を新規に発注します。新しい価格範囲は27~34となります。ただし、最も高い価格の売り注文である35の売り注文は、クローズオンリー注文であるためキャンセルされません。
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T5:価格がさらに下落して27(下限価格)に達するかまたはそれを下回った場合は、ボットが価格範囲を再度下方に移動し、新しい価格範囲は26~33となります。この例では、価格範囲が下方に2回移動することになります。価格がさらに下落を続けると、ボットは価格範囲を25~32に変更しますが、トレーリングダウンの停止価格が24.5に設定されているため、ボットが価格範囲をさらに下方移動して24~31に変更することはありません。
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T6:市場価格が上昇して34(移動前の上限価格 + 値幅)に達するかまたはそれを上回った場合は、34の売り注文が約定します。ボットは価格範囲を1グリッド上方に移動し、最も低い価格の買い注文だった26の買い注文をキャンセルして、33の買い注文を新規に発注します。新しい価格範囲は27~34となります。ただし、35の売り注文は、クローズオンリー注文であるためキャンセルされません。
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T7:市場価格が再度上昇して35(移動前の上限価格 + 値幅)に達するかまたはそれを上回った場合は、35の売り注文が約定します。ボットは価格範囲を1グリッド上方に移動し、最も低い価格の買い注文だった27の買い注文をキャンセルします。新しい価格範囲は28~35となります。
ショートモード

市場価格が上昇して上限価格に達する、またはそれを上回り、さらに最も高い価格の売り注文が約定した場合、トレーリングアップ機能によりボットは価格範囲を1グリッド上方に移動します。このとき、移動前の上限価格より1グリッド上の価格で新たに売り注文を発注します。一方で、最も低い価格の買い注文はキャンセルされません。この買い注文はクローズオンリー注文(ポジションの手仕舞いのみを目的とした注文)であり、資金移動を伴わないためです。市場価格の上昇が続く場合、ボットは価格範囲を1グリッドずつ上方に移動し続け、上昇トレンドのモメンタムに追随しやすくなります。
市場価格が下落してトリガー価格に達する、またはそれを下回った場合、トレーリングダウン機能によりボットは価格範囲を1グリッド下方に移動します。この際、最も高い価格の売り注文をキャンセルし、移動前の下限価格で新たに売り注文を発注します。なお、トリガー価格とは次のように定義されます:
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等差モードの場合:「下限価格 − 値幅」
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等比モードの場合:「下限価格 ÷ (1 + 割合間隔)」
市場価格の下落が続くと、ボットは価格範囲を1グリッドずつ下方に移動し続け、下降トレンドにスムーズに追随できるようになります。
例
例を挙げながらその過程を見ていきましょう。価格の単位はすべて1,000米ドルです。
-
方向:ショート
-
モード:等差
-
下限価格:23
-
上限価格:30
-
市場価格:26.5
-
グリッド数:7
-
値幅:1位
-
トレーリングアップ停止価格:32.5
-
トレーリングダウン停止価格:19.5
トレーリングアップとトレーリングダウンを有効にすると、ボットが市場の動きに基づいてリアルタイムで取引価格の範囲を自動的に移動します。
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T0 = 26.5 |
T1 = 23 |
T2 (21, 22] |
T3 (20, 21] |
T4 (19, 20] |
T5 [27, 28) |
T6 ≥ 28 | |
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30 |
売り |
売り | |||||
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29 |
売り |
売り |
売り |
売り | |||
|
28 |
売り |
売り |
売り |
売り |
売り | ||
|
27 |
売り |
売り |
売り |
売り |
売り |
買い | |
|
26 |
売り |
売り |
売り |
売り |
買い |
買い | |
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25 |
買い |
売り |
売り |
売り |
売り |
買い |
買い |
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24 |
買い |
売り |
売り |
売り |
売り |
買い |
買い |
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23 |
買い |
売り |
売り |
売り |
買い |
買い | |
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22 |
売り |
売り |
買い |
買い | |||
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21 |
売り |
買い | |||||
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20 |
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T0:ボットが、市場価格を下回る買い注文と、市場価格を上回る売り注文をそれぞれ発注します。ボットはこれらの注文を、値幅に基づいて価格範囲全体に均等に配分します。
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T1:価格がさらに下落して23(下限価格)に達した場合は、最も低い価格の買い注文が約定し、市場価格を上回る売り注文をボットが発注します。価格範囲は23~30で変わりません。
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T2:価格がさらに下落して22(移動前の下限価格 - 値幅)に達するかまたはそれを下回った場合は、ボットが価格範囲を1グリッド下方に移動します。また、最も高い価格の売り注文だった30の売り注文をキャンセルして、23(移動前の下限価格)の売り注文を新規に発注します。新しい価格範囲は22~29となります。
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T3:価格がさらに下落して21(移動前の下限価格 - 値幅)に達するかまたはそれを下回った場合は、ボットが価格範囲を再度下方に移動し、新しい価格範囲は21~28となります。
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T4:価格がさらに下落して20(移動前の下限価格 - 値幅)に達した場合は、ボットが価格範囲を再度下方に移動し、新しい価格範囲は20~27となります。この例では、価格範囲が下方に3回移動することになります。ただし、価格がさらに下落を続けても、トレーリングダウンの停止価格が19.5に設定されているため、ボットが価格範囲を19~26に下方移動することはありません。
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T5:市場価格が上昇して27(上限価格)に達するかまたはそれを上回った場合は、最も高い価格の売り注文が約定します。ボットは価格範囲を1グリッド上方に移動し、28(移動前の上限価格 + 値幅)で売り注文を新規に発注します。新しい価格範囲は21~28となります。ただし、20の買い注文はクローズオンリー注文であるためキャンセルされません。
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T6:価格がさらに上昇して28(上限価格)に達するかまたはそれを上回った場合は、ボットが価格範囲を再度上方に移動し、新しい価格範囲は22~29となります。ただし、21と20の買い注文はクローズオンリー注文であるためキャンセルされません。この例では、価格範囲が上方に2回移動することになります。価格がさらに上昇を続けると、ボットは価格範囲を25~32まで変更しますが、トレーリングアップの停止価格が32.5に設定されているため、ボットが価格範囲をさらに上方移動して26~33に変更することはありません。
ご注意:
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トレーリングアップ/ダウン機能は、中立モード・ロングモード・ショートモードのいずれの方向でも、デリバティブ取引ボットで利用できるようになりました。
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価格範囲を上方に移動した際、移動後の上限価格がユーザーが設定したトレーリングアップ停止価格を上回る場合、ボットはそれ以上上方に価格範囲を移動しません。同様に、価格範囲を下方に移動した際、移動後の下限価格がトレーリングダウン停止価格を下回る場合も、ボットは下方への移動を行いません。
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市場が一方向に強く動く局面では、トレーリングアップ/ダウン機能を使用することでリスクエクスポージャー(保有ポジションのリスク量)が増加する可能性があります。そのため、適切なリスク管理の観点から、トレーリングアップ/ダウン機能とトレーリングストップ機能を併用することを推奨します。
動的注文メカニズム
Bybitデリバティブ取引ボットを利用する場合は、価格にかかわらず、各グリッドが原資産(BTCUSDT通貨ペアのBTCなど)と同じ契約サイズを維持します。たとえば、BTC価格が3万ドルの場合と3万5,000ドルの場合のどちらでも、ボットは各グリッドレベルで1 BTCのロングポジションまたはショートポジションを開設します。価格が変動すると、各グリッドのポジション価値も変動します。
トレーリングアップ/ダウンの調整に伴って新規の注文を発注しようとする際に資金が足りない場合は、必要な資金が利用可能になるまでの間、現在の市場価格から最も遠い価格で発注された1つ以上の注文をボットがキャンセルします。これを動的注文メカニズムといいます。動的注文メカニズムは、市場の変化に伴って約定の可能性が低下した注文への資金配分を回避することにより、資本効率の向上に貢献します。その結果としてグリッド数は変動する可能性があります。つまり、元のグリッド数と同じかそれより少なくなる可能性があります。